羽をつけた生き物

2022/8/15~8/20 11:00~19:00(Last day until 17:30)

銀座スルガ台画廊 (Tokyo)
IKORI SONGの作品は、まさに自分自身という存在を絵画の中に投げ込んでいる。リンゴの実、女性器、種などのイメージをメタファー的な絵画表現で画面を作り上げていく。しかし彼女は常にこのアドリブに近い手法で出来上がった「作品」と自分自身の完全性に対する懐疑から、「完成」した画面を塗り潰しながら、その上にもう一つの作品を再構築することを繰り返し、埋め込んだ作品の存在性と人に見せる画面の関係性から「作品=私」の完全性を問いかける。
唐貫虹は、空間、存在性、関係性、完成性などをテーマとして、サイト‧スペシフィックに基づいたインスタレーション作品を制作している。最近、彼は符号化した絵画や素材間の色や位置などの物理関係で存在と存在の関係性を隠喩することを手法として、その関係性を空間を含めた一つの作品に具現化している。一方で、彼の制作では作品の「完成度」を除き、鑑賞者からの参加や制作におけるプロセス全体が作品であるという視点から芸術作品の完成という概念を問い直している。